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Channel: こころとからだがかたちんば
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夏に向かう日々と100曲:坂本龍一「sweet revenge」1994

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9月14日(土)
外は晴れていた。気温は34℃くらいまで上昇。
私は、家のやむない雑用にひきづられ、室内にとどまっていた。

秋めいてきた。と思った9月5日の心地良い陽気はあっという間に吹っ飛んでしまった。
急カーブを描いて、その後また夏の暑さがぶり返してきた。
もう9月半ばになろうというのに毎日35度近くまで上昇してきている。

季節感が狂ってしまっているので、「夏」ということばの概念をどこまで拡大解釈するか?
の世界になっている。

***

家にいて家人の雑用にひきづられ室内に幽閉されていると、容易に解決しない些細な雑事にうんざりしてしまう。
やっぱり自分は一人でいるのが本性なのか?今日も次第に閉じ込められた世界に窒息しそうになる。
16時半 いろんな事情を振り切って、無理矢理 外へ脱出する。

「急がねば」とはやる心は、この時期の日の沈む速度のはやさをカラダが知っているからだ。
14日の日没は17時49分。もう日没時間は18時をとうに切っており、15時も過ぎたあたりから陽には赤味が差し出す頃。

外の空気は吸いたいが、遠くには行けない。
遠くへの旅はあきらめ、川のある高台で夕暮れを観よう。。。と橋に向かった。

***

チャリンコで走るさなかのおともは「sweet revenge」。
ひさびさにCDを取り出し、i-tunesに入れたアルバムを この一週間ずっと走る中 聴いていた。

高速で走り交うクルマ。誰も止まることのない、そんな橋の真ん中。風がぼーぼーと吹く。
その風の中に一人佇み、サンセット /  数十分の空のショーを観て味わう。

夕陽を一人で観る時間。

アルバム「sweet revenge」が流れていた1994年、自分はawayな異国・大阪で必死に暮らしていた。
そんな「あの頃」のできごとや、彼女の姿、その頃の自分と教授のありようなど、そんなこともよぎりながら。
空が静かな夜に向かっていく。

■坂本龍一「Water's Edge(君と僕と彼女のこと)」1994■

彼女は約束をした 夏が来たら暮らすことを
僕は仕事を変えた かせぐために
昼も夜も働き
君には打ち明けたはずだと 信じ続けていた

寒い朝 突然に彼女は消えた
ぼくたちはもう何もさがさないだろう
それぞれに街を去り 会うのをやめた
三人の週末は色を無くす

彼女はいつもの通り その日のすべてを話した
君に会っていたことも 知っていた
僕はできた奴じゃない
君を殴りとばし 友情を笑えばよかったのか

ぼくたちは十年後 あの頃のように
波をうけ風を切り 海原を行く
それぞれの新しい家族をむかえ
輝いた航跡を 振り返らない


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