
専門でもない分野だが、今日インターFMからジャネット・ジャクソンの曲たちが流れた。
それを聴きながら、つい“ナッツカシイ~”とヴァンスKさんみたいにコトバをもらした。
80年代イギリスの音楽に“ナツカシイ”と言うことはあまり無い。
それはふだん聴いている音楽であって、時と距離を感じないことによる。
そのいっぽう、ジャネット・ジャクソンのCDはあれども音はそうそう聴かないので、つい“ナツカシイ”と思ってしまった朝。

ジャネット・ジャクソンと言って脳が想起するのは、イヤホンで聴くにはあまりに激しすぎる音。窒息しそうなほど埋め尽くされた音空間の密度。
80年代中盤以降特有の機械打ち込み音が支配する音像。
80年代、じぶんは密閉型ヘッドフォンをした室内引きこもりリスナーだった。
そのせいで、一日じゅう聴いた後は、当時よく耳がおかしくなっていた(耳だけでもないが)。
そんなじぶんも、自室で音楽など聴くわけにいかなくなった1985-86年。
ジャネット・ジャクソンの曲としては、個人的に行き場をなくした1986年からの冬越え。
FENラジオから流れていた「When I Think Of You」が思い浮かぶ。
AM放送のノイズまじりのガサガサ音。
当時持ち歩く携帯電話より小さい電池式ラジオ。放浪には数少ない頼りになる持ち物だった。
どこにもじぶんの居場所はなく、お茶の水は旧・錦華小学校横の公園で、そこに住む人みたいにジャンパーのポッケに手を突っ込みながら、さぶい中FENを聴いていた。
前世最後の冬。
しかし、なんで今日、そんなにたくさん彼女の曲が掛かるんだろうか?
と思っていたら、ジャネット・ジャクソンが来日するらしい。

「When I Think Of You」を聴いていた1986年秋~冬頃。
FENや全米トップ40(ラジオ日本)等で聴いていたリアルタイムヒット曲。
それらの一部だけがカセットテープに残っている。
ロバート・パーマー、ジェネシス、ピーター・ゲイブリエル、ティナ・ターナー、シンディ・ローパー、リック・オケイセック。。。Etc
決して当時のじぶんは全曲「みんな大好き」と言いきれるものじゃかったけど、英語放送から出てくるヒット曲、それに加えた過去のヒット曲などなど。。。
DJが掛けてくれた曲は、前世の記憶として忘れられない。
■Janet Jackson 「When I Think Of You」1986■

ビルボードチャート 1986年10月11日
10位 ダリル・ホール 「ドリームタイム」
9位 シンディ・ローパー 「トゥルー・カラーズ」
8位 グロリア・ローリング&カール・アンダーソン 「フレンズ&ラヴァーズ」
7位 ドン・ジョンソン 「ハートビート」
6位 ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース 「スタック・ウィズ・ユー」
5位 ティナ・ターナー 「ティピカル・メイル」
4位 ジェネシス 「スローイング・イット・オール・アウェイ」
3位 ステーシーQ 「トゥー・オブ・ハーツ」
2位 グラス・タイガー 「ドント・フォゲット・ミー」
1位 ジャネット・ジャクソン「あなたを想うとき(When I Think Of You)」

当時どれだけ必死でしんどい日々だったか分からないが、どの曲も今ではただ単純に好きと言える。